歌舞伎町・ヤバさの真相 (文春新書)
posted with amazlet at 10.03.22
おすすめ度の平均:
手頃な「東京歴史地図」として楽しめる本希少価値があり、エンタメ性もある。何より、歌舞伎町の成り立ちがよくわかる
溝口 敦と歌舞伎町
歌舞伎町・ヤバさの真相 (文春新書)を読みました。
高校の頃に母親から、靖国通りより先はあんまり行かない方がいい、 みたいな事いわれて、怖いものみたさで、侵入してバッティングセンターに いってみたような記憶があります。
そんな歌舞伎町がどういう変遷を経て、今のような形になってるか?とか、 そこに巣食う人たちってのは、どういう背景で集まっているか?とか、 全然知らなかったりします。ただ、”あそこは危ない街だ”的な。
この本は、ヤクザとかマフィアが絡んで、こんな危険な事件が起こりました というエピソードを紹介するだけでなく、江戸時代から振り返って、 (鈴木主水の話とか、鉄砲百人組とか、興味深い) 戦中、戦後、現在と、時代的な背景と合わせて、おそらくものすごい量のリサーチから、 コンパクトに凝縮した形で歌舞伎町の変遷を紹介しています。
自分は日頃から、水商売系の店に遊びに行ったりするような事はないですが、 この本を読んでさらに、行く気がなくなったというか。 どういう事情で、どういう人たちが、何のために、っていうのを知ると、なんだかなぁと。 水商売だけでなくパチンコも同様です。 そりゃぁ、そんなにクリーンにX-ratedな遊びが出来るわけないだろっていうのもあるんですが、 それにしても、なんだかなと。
でもって、親日で平和そうなイメージのあの国も、全然おっかねぇじゃんとか、 いろんな発見がありました。
いやー、この本は面白かったなぁ。