すべての経済はバブルに通じる (光文社新書 363)

すべての経済はバブルに通じる (光文社新書 363)を読みました。

ちょっと前にネット株の心理学を読んだので、 小幡さんの考え方というか、そういうのが分かってた上だったので分かりやすかったです。

ネット株の心理学は日本のライブドアショックら辺の話が 中心だったけど、今回はグローバルな感じで。 でも、行動ファイナンス的な路線はそのまんまです。

最初の出だしは、"バブルとは、ねずみ講だ"的な感じでセンセーショナルですが、 読んでいけば、読んでいくこと、事実に裏打ちされた、 めちゃめちゃ腑に落ちるというか。

バブルはバブルであって。定義なんて出来ないんだよ、と。 んで、みんなバブルだって分かって乗っかって、降りられないんだ、と。 特に投資ファンドなんかは、他よりも常に利益上げてなきゃいけないし。

最後の最後に、金融工学的な話で、大体どの本読んでも出てくる、 ノーベル賞学者と有名トレーダーが組んで作ったLTCMのエピソード。 なんか虚無感すら感じてしまうというか。

自分が一番、この本を読んで、クソって思ったことは、 『日本市場は完全にナメられてて、カモられてる』ってこと。

俺にはカンケーネーやーとか思ってる人も、 世界で何が起こっていて、日本がどういう位置づけなのかっていうのを 考えた方がいいのかもしれません。

別に愛国心がどうのとかじゃないけど、なんかね。 自分の地元の悪口とか言われたらイラっとくるのと同じ感覚。

にしても、この本も、特に後半スリリングな感じで。 非常に楽しめました。