ザ・ラストバンカー 西川善文回顧録

ザ・ラストバンカー 西川善文回顧録
西川 善文
講談社
売り上げランキング: 714

ザ・ラストバンカーを読みました。   コレは激アツ。 自分の中では一年に数冊出会えるかくらいグッときた本。   いろんな歪みのあった激動の日本経済のド真ん中を、 自分の信念曲げずに使命感を持って駆け抜けた苦労人の回顧録。   この本は、表紙の写真の表情も何とも言えない凄みがあるし、 "逃げたらあかん!"とか、"不良債権と寝た男"とか、帯も煽りまくりなわけ なんですが、中身はもっと俄然アツいぜって感じで。   自分は銀行員でも何でもないですが、もしそうだったら、 "日本の銀行員ナメんなよ"くらいな感じで奮い立っちゃうのかもなぁとか。   自分は2012年1月現在で、32歳なのですが、自分が生まれる前の、 高度経済成長って順風満帆だったのか的な印象だったのですが、 んまぁ、それはそれでイロイロあったのねぇと。 学校で習った社会の授業よりも、こっちの方が俄然グイグイ引き込まれる感じでした。   金融とか、一般庶民からすると割りとベールに包まれたようなところでも、 ゴールドマン・サックスからの融資の話とか、"結局は人と人"みたいなところが 随所に溢れてて、それでイイんだよなーと、スッキリしました。   郵政の件は志半ばで無念っていうか、チクショー!ふざけんな!!って感じですが、 物事を進めていく上で、ズル賢い政治力とか、そういう能力とかそういう側近的な人が いるとか、そういうのも大事なんだろうなとか思ったりして。   にしても、責任感とか主体性とか、絶対に逃げない姿勢とか、ハンパない。 私利私欲云々もアレだけど、あんまり小さい事ばっか言ってないで、 微力ながらも、自分ももうちょっと頑張らないとイカンなぁと。 そんな風に思わせてくれる一冊でした。   いやー、この本は巡りあえてよかった。ほんとに。