Developers Summit 2013 (1日目)

【14-B-1】3つの世界:エンタープライズ、ソーシャル/ゲーム、スタートアップ 玉川憲(司会)/三谷慶一郎/伊藤直也/孫泰蔵 エンタープライズ:三谷さん、ソーシャル/ゲーム:伊藤さん、スタートアップ:孫さん しょっぱなのセッションからガツンときまくり。   エンプラな世界では、今まで人間が手にやってた事をITにやらせるAs-Is的なのは飽和的。 なので、これからはTo-Be的なところに手出していかないといけない。   Webな世界では、既存のビジネスにITを被せたもの(Amazon,楽天,JR 等)と、 ITそのものをビジネスにしているもの(Google,GREE,Twitter,Facebook)というので だいぶ毛色が違う。   スタートアップな世界は、、、 [昔] ・スタートアップを立ち上げるの大変&リスクもあった ・オンラインゲーム作るのにサーバー数百台調達。億単位。 ・充分な調達が出来ず、ログインしたとたんにハングしてる→ログインゲーム ・2ちゃんねるとかでディスられまくって初台の松屋で開発元を襲撃?w とか言われたり [今] ・誰でもスタートアップやれる&リスクはあまりない ・AWSとか使えばサーバーの調達は大してコストかからない ・失敗してダメならDeNAGREEに雇ってもらえばいいw ・人柄とプロトタイプがイケてれば500万くらいポンっと出してくれるところもある   僕は、過去にTISっていうエンプラなシステム開発をしてる会社に5年いて、 今は5年前から楽天というWeb系の会社にいる。 スタートアップは完全に未経験だけど、いろんな本読んだり、友人の話を聞いたり。 EXITがIPOじゃなくてバイアウトなんていうのも、以前同じ職場で働いてた人がスタートアップにジョインして、 オフィスに遊びに行かせてもらって、、なんて人が実際に経験しているのをみて、そういうのあるんだなって。   年齢やライフステージ的にも、ここらでいっちょ、スタートアップで燃えてみるかなんて思う今日このごろ。 日本人的な暗黙の了解(ワイルドだろぉ~とかいきなり言われて理解できるのは日本人だけ。当たり前だけど)ではなく、 グローバルにーっていうの、すごい響いて。だから自分も英語勉強してるんだよなって。   玉川さんの司会進行もさすがって域だったと思うし、パネルディスカッションってどうかな?って思ってたけど、 このセッションに出れて本当によかったです。     【ランチ】 昼飯は迎賓楼という中華料理屋で@seikoudoku2000と。 彼は数年前に一緒にアドテクやってた仲間で、今は地図系というか経路検索系の会社でエンジニアしてる。 たまたま会場で会ってメシ食いながら情報交換なんていう、こういうのもカンファレンスの醍醐味の1つ。     【14-A-3】Ruby2.0 まつもとゆきひろ こんな話をMatz自ら日本語で聞けるなんて幸せです。   Rubyの開発をはじめたのは93年の2月24日。 バブルが崩壊した直後にプロジェクトがキャンセルになって暇な時間を活用して。   "Hello World"するのに半年かかった。 文字列がいるけど、オブジェクト指向にしたかったので、文字列オブジェクト〜とか、 I/Oはソレ用のオブジェクトとか〜とか。   1995年の12月に0.95。 バージョニングは人に提供するごとに0.01ずつ上げてった感じ。 その後、奇数番を開発版で、偶数番を安定版とか。   Rubyのバージョン2については2001年の最初のRubyConfで言及してる。911の年。 当時から遅いって言われてて、YARV的なのとかスレッド的なのとか。1.9とかで実装済みだけど。 #ってかいつまで経ってもYet Another Ruby VM。笑 20週年で2.0はちょうどいい。Anniversary Developent。   RUby2.0の新機能については資料みた方がアレなので割愛しますが、 こんな話きいちゃうと、みんなRubyファンになっちゃうよねぇ、と。 JRubyRubyより早いのムカつく〜とかって言ってたけど、そのコンテキストがほんわかしてるっていうか。     【14-D-4】The Action for Making the future Java 寺田佳央 寺田さんの話を聞く機会は結構多くて。 2011年はアスクザスピーカーブース行って質問したら↓こんな本いただいたりしました。 この時はOracleとSunが統合した後で↓こんな感じで、非常にAWAYでかわいそうな印象を持ちましたが、 ”"OracleはJavaの執事です。でも執事だからってHudsonじゃないよ"とか言って笑ってる人誰もいない雰囲気。。” 今年は俄然前向きな感じで。   Javaが発表されてから17年目。はじめて出てきた時はワクワク感があった。 デュークがブラウザの中で動いてたのとか。 JavaVMさえあれば、組み込みから、Webから、エンプラまでなんでも出来る。 ここまで1つの言語でなんでも出来るのは他にはない TIOBっていうところのプログラミング言語の活用に関するリサーチでJavaが一位に返り咲いた。 JavaSE7で簡潔に書けるようになってるし、JavaSE8ではLambdaとかJavaScriptのエンジンとか。 JavaFXiOS/Androidでも動く注目のテクノロジ。 JavaEE6(もうすぐ7出る)もJSON用のAPIとかWebSocketとかスゲー簡単でアツいですよ、と。   5月に2つほどJavaにまつわるカンファレンスがあるそうで、 いつもSpringばっかみてるけど、たまには本家Oracleもチェックしようかな、と。   ただ、AndroidのアレはJavaじゃねぇみたいな感じでしたが、 やっぱりGoogleも巻き込んで、1つのJavaになってって欲しいやねぇ、と。     【14-B-5】チケット駆動開発の本質 小川明彦/阪井誠 No Ticket, No Commitとか、No Ticket, No Workとか、方法論のとても分かりやすい解説。 ここ数年はそういう感じでやってきたので、個人的に新しい発見とかってのはなかったのですが、 QCDの軸の他にスコープという軸とか、言われてみると、あーそだなーって思ったりしました。     【14-A-6】ニコニコ静画電子書籍)の作り方 〜みんながニコニコしてくれる読書体験を届けるために〜 野口大輔 現在、自分が従事しているサービスの競合にあたるところ。 日本の会社で日本の人がどういうやり方でやってるのが非常に興味があったのですが、 #Githubエンタープライズの紹介でチラっと出てきた libkumihan とかソースみてみたい…w 話聞いてるだけで、すっげーイイチームなんだなーって。 よく勉強会やカンファレンスでみかける赤毛@yoshioriが元々のリーダーだったそう。   何がアツいかって、マインド的なところもガッツリカバーしてるとこ。 テスト書け、根性で問題を解決するな、何してもイイ、失敗を引きずるな、、   エンジニアの仕事はエンジニアリングだから、そこにフォーカスする。 でも、みんながみんなスゲーエンジニアじゃないんだから、Githubの使い方は最小限のルールとか、 失敗を許容するカルチャーとか、そういう技術を分かってるエンジニアがリーダーやってなきゃ 手の届かないところまでカバーされてるの素晴らしいです。そこにドワンゴ的なユルさもある感じがして。 パトレイバーは見たことないので分からないですが、Light staff / Right stuffなんていうのも グッときました。   地に足ついた感満載の発表だったなぁ。 ちなみに夜の10時からのみ導線出してる夜のニコ書も期待ですねw     【14-A-7】ソーシャルコーディング革命後の開発委託の世界〜QA@ITの事例 和田卓人(司会)/西村賢/ソーシャルコーディングクラスタ SI出身者としては、この事例、グッとくる人多かったんじゃないかな、と。 インターネット上に多くトラフィックが集まる案件で、最新のテクノロジーと手法を駆使しながら、 エンジニアはこだわりを持って。 夜中の3時に発注者と開発者がIRCチャットで〜とかっていうエピソードとか、 仕事とプライベートを曖昧にしたい自分にとってはそういうの逆にアツい。   まぁ、ここまで実装わかってて、コミュニティの雰囲気とか、開発者ってどういう人間かっていうのを 理解している発注者ってのも世の中にほとんどいないと思うけど、こういう事例が増えていったら、 日本のIT業界、もっと楽しくなっていくかもな、と。   続いてパネルディスカッション やっぱり誰でもこんな風にプロジェクトをドライブできるわけじゃないんだなって。 永和さんにして、この案件はガッツリハマったけど、ツールや方法論は同じでも、 案件によってフィットする、しないがある、と。完全燃焼できてない感。 逆に制約が無い時にどこまでやれるのかっていうプレッシャーとか。   プロトタイプを捨てた話。 プロトタイプはあくまでも、どんなものを作ろうとしてるか理解したかっただけ。 発注側にしても、テストコードとかないプロトタイプは1ヶ月でもの凄いスピードだったのに、 どうしてそんなに開発に時間かかるの?とか。 完成形が見えてないものを作るのに、土台や部品がグラついてたら、後から誰もハッピーになれない。技術的負債。   このパネルディスカッション聞いてて、受託開発してた頃を思い出した。 とてもナイスな話だと思ったけど、そっち側にこれから戻るっていうのはあんまり無いかもなと。。     【その他】 目黒駅前の天一でコッテリして帰りました。