奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録を読みました。
読んでくうちに、全身に鳥肌がブワーって立つ瞬間が何度もあって。 感動しました。最高の一冊。
リンゴうんぬんも、もちろんあるけど、そんな次元ではなく、 すっげーメタなレベルで、自然との共存っていうか。
ケミカルに頼れば、実だけはでかくても、根っこなんてショボくなっちゃうし。 生き物が育つ上で、栄養が偏ればどうなるかっていう。
昔、福岡正信の「わら一本の革命」を読んでグサっときたんだけど↓ 2005年01月17日に書いた日記(その頃はブログって言葉使ってなった) その頃も、結局そういうことだよな、なんて思いつつ、自分は思いっきりジャンクな暮らししてました。
明日からなんか暮らし方が変わるとか、なさそうだけど。 作られた公園とかじゃなくて。そういうとこ、いきたいなぁ。
自然は、ものすごく複雑にいろんなものが絡んでるから、 ひとつ何か出来事があっても、それが直接結論に結びつくことはなくて。 そして、ものすごく絶妙なバランスで成り立ってるから、 自分が仕事でやってるみたいに、スパゲッティみたいなif文やtry catchのネストなんかで、 到底扱える代物じゃない。っていうか、そういう発想自体がそもそも。
実は木村さんは若い頃、川崎で経理屋さんとして働いてて、 IBM製のコンピュータ(パンチカードで命令するやつ)を使ってたそうだ。 バイクとかトラクタのエンジン改造したりとか、 元々自然の中で育った仙人みたいな人なわけじゃない。
年齢だって、自分のオヤジと変わらない。 無農薬栽培がうまくいってなかった頃は、東京に出稼ぎにきて、 ホームレス同然の暮らしをしたりしてたそうだ。(世の中バブルだったのに)
そして自然と向き合って、リンゴの無農薬栽培がうまくいきはじめて。 木村さんは、いつも明るくて笑顔な人らしい。
そんなエピソードを読み進めながら、 自然に生かされてるだけじゃない。 人も人に生かされてる。
ものすごく色々考えさせられます。